I. 概要
2021年3月25日(現地時間)、OpenSSL ProjectからOpenSSLの脆弱性(CVE-2021-3450、CVE-2021-3449)に関する情報が公開されました。
OpenSSLには、X.509証明書の検証不備の脆弱性やセッション確立時に細工したメッセージを処理することでNULLポインタ参照が発生する脆弱性があります。
脆弱性が悪用された場合、不正なCA証明書を認証したり、OpenSSLが実行されているサーバーがサービス運用妨害(DoS)を受けたりする可能性があります。
参考: https://www.jpcert.or.jp/at/2021/at210015.html

脆弱性の詳細については、OpenSSL Projectの情報を確認してください。

OpenSSL Project
OpenSSL Security Advisory [25 March 2021]
https://www.openssl.org/news/secadv/20210325.txt

対象となるバージョンを使用している場合には、「III. 対策」を参考に、早期の対応を行うことを強く推奨します。


II. 対象
対象となるバージョンは次のとおりです。

CVE-2021-3450
– OpenSSL 1.1.1h、OpenSSL 1.1.1iおよびOpenSSL 1.1.1j

CVE-2021-3449
– OpenSSL 1.1.1kより前の1.1.1系のバージョン

なお、OpenSSL Projectによると OpenSSL 1.0.2、OpenSSL 1.1.0については、既にサポートが終了しており、アップデートを受け取ることはできないため、開発者は、OpenSSL1.1.1kへのアップグレードを推奨しています。


III. 対策
OpenSSL Projectから脆弱性を修正したバージョンのOpenSSLが公開されています。
十分なテストを実施の上、修正済みのバージョンを適用することをお勧めします。

– OpenSSL 1.1.1k


IV. 参考情報
OpenSSL Project
OpenSSL Security Advisory [25 March 2021]
https://www.openssl.org/news/secadv/20210325.txt

Debian
CVE-2021-3450
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2021-3450
CVE-2021-3449
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2021-3449

Red Hat Customer Portal
CVE-2021-3450
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2021-3450
CVE-2021-3449
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2021-3449